スタイリングレシピ vol.63 春のソファメンテナンス《本革のお手入れ編》
- 京都店
すでに本革のソファカバーをお使いの方は、
色や艶、手触り、質感に見た目の重厚感など
お楽しみいただいていることでしょう。
本革は一見デリケートな印象をもちますが
経年変化(エイジング)する風合いは
上品で、独特の気品は天然素材ならではの魅力です。
もし本革ソファをお持ちでしたら少しでも長く、
綺麗にお付き合いいただきたいと思います。
今回ご紹介するのは本革のお手入れについて。
ぜひ日常のルーティーンとして取り入れてみてください。
春のソファメンテナンス 〈本革のお手入れ〉
メンテナンスのタイミング
メンテナンスのタイミングは
革の表面を手で触り
乾燥してきた(パサパサ、カサカサしてきた)と感じた時に
お手入れを行いましょう。
しっとりしなやかで乾燥していなければ、お手入れは不要です。
ですが雨など水分で濡らしてしまった時、
うっかり汚れを付けてしまった時はそのまま放置せず、
気づいたその都度お手入れを行うようにしてください。
◎本革メンテナンスに必要な物
・掃除機
・スポンジや柔らかい布(織の生地はさけてください)
・レザークリーナー(シミや汚れを落とすクリーナー)
・プロテクションクリーム(汚れをつきにくくするクリーム)
本革が劣化してしまう原因
長く愛用していくためにも、何に注意したらいいのか
理解することが先決です。
劣化の原因もわかっていると対策がしやすいですね。
☑ホコリ
毎日どんどんたまっていくホコリ。
衣類から出る繊維ボコリや食べ物クズ、紙の破片など
私たち自身が行動することで、たまっていくホコリの種類は様々。
さらに皮脂など油分が加わることで、粘着力が強まり
あらたなホコリが蓄積されていくという悪循環になります。
☑食べこぼしや飲みこぼし(アルコール類)
コーヒーや赤ワイン、着色料の入った飲み物は黒ずみの原因に。
また油分の含まれたお菓子もシミの原因になります。
☑皮脂・抜け毛
皮脂や抜け毛、汗もソファの劣化の原因のひとつ。
特に知らない間に座面の隙間に入り込み蓄積されていったり
皮脂や汗は酸化して黒ずみの原因にもなります。
☑化粧品や筆記用具の塗料
化粧品や鉛筆やクレヨンにも油分が含まれています。
特にソファで眠ってしまった場合など
ファンデーションがついてしまってりすることもあるので
注意しましょう。
☑直射日光
窓からの直射日光や、エアコンやストーブなど暖房器具の熱で
脱色や変色がおきることがあります。
設置位置など十分注意しましょう。
日々のお手入れ
☑日頃の汚れを落としてあげる
まずは一番簡単なのがブラッシングをすること。
表面の汚れを綺麗に落とすことで、この後の栄養クリームののりが良くなります。
ブラシは程よいコシのある馬毛ブラシがオススメ。
ブラシの先が軽く当たるくらいの力の加減で優しく
ブラッシングしてあげてください。
☑柔らかい布でから拭きソファの表面についてたホコリを取り除きましょう。
☑縫製箇所やテープの網目はチリ、ホコリやゴミがたまりやすいので
やわらかいブラシや掃除機で取り除いてください。
シーズンごとのお手入れ
☑栄養補給をしてあげる
少しかさつきを感じる頃に
年に1~4枚を目安にレザークリーナー、レザークリームで
定期的なお手入れをしましょう。
人の肌も乾燥する前には保湿しますよね。
革も同じように少し乾燥してるかなと感じた頃に保湿してあげます。
生地に一円玉ほどオイルを取り、やさしく全体に塗っていきましょう。
☑乾拭きをしましょう
オイルを塗った後は、柔らかい布で乾拭きをしてあげましょう。
オイル後の乾拭きは革の表情が変化していく様子が目に見えて楽しめます。
トレスの本革
天然皮革の良さを味わっていただくために、
国産の「最高クラスの原皮」を厳選して使用しています。
革内部の水分量、ワックス量、
オイル量のバランスを長期に渡って調整されているため
耐久性も高く、しっとりとした肌触りをお楽しみいただけます。
「銀付革」の風合い、質の高い“本物”をご堪能下さい。
ソファに相応しい革
良い革とは人によりお好みが分かれるかもしれませんが
革本来の特性を生かす「良さ」と、
ソファとしての使い勝手の「良さ」を感じていただけるようにご提案しています。
特にソファとしてお使いいただくは素の革に近い薄い塗膜ではなく
顔料と染料の塗膜のセミアニリン仕上げと
顔料仕上げの本革をご用意。
塗装が革を保護しているためお手入れも簡単です。
革も人肌と同様、本来の良さを生かした素上げを薄化粧、
染色や塗装が施されると厚化粧になります。
厚化粧というと悪いイメージを受けますが
本革の場合は塗装が革を保護しているためソファカバーとして
安心してお使いいただけます。
☑クロムなめしについて
トレスの本革は「クロムなめし」をご用意しております。
まず“なめし”の言葉の意味は動物の皮を革にするための加工方法。
原皮をそのまま使用すると、腐敗したり、硬くなり柔軟性が損なわれてしまいますが
この加工をすることで欠点を取りのぞかれます。
また“クロム”は塩基性硫酸クロム塩と呼ばれる薬品名。
この薬品を使用して加工することを「クロムなめし」といいます。
ソファで使用されている多くの革がこのなめし方で
耐熱性と弾性が高く傷つきにくいのが特徴です。
☑空気穴について
本革をカバーとしてお選びいただいた場合、
各クッションに空気が抜ける穴をおつけしています。
穴が無い場合、座った感触が気持ち悪い位ゆっくりと沈んでいきます。
その後席を立つと空気が戻りにくく、直後に座ると硬く感じます。
そうならないための穴です。
詳細は以下の記事よりご確認ください。
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LEシリーズ〈エンボス〉6色
仕上げ:顔料仕上げ
鞣し方法:クロム
革をなめした後、表面に様々な模様を高圧プレスされたエンボス。
塗装膜が革を保護しているので、メンテナンスは基本的に不要で、
乾拭き程度で大丈夫です。
手垢などの汚れは、お湯を絞ったタオルで軽く拭く程度で取れます。
■LE納品事例
sofa【CONVEX】2P
size:W1420/D845/H790/SH400
cover fabric:本革LE-DB(ダークブラウン)
樹種:ウォルナット
sofa【JD】3P
size:W2100/D930/H810/SH410
cover fabric:本革LE-BK(ブラック)
パイピング:本革LE-BK(ブラック)
脚:黒脚(H110㎜、ルンバ対応)
LSシリーズ〈スムース〉6色
仕上げ:顔料仕上げ
鞣し方法:クロム
革の表面(銀面)の風合いをそのまま生かした仕上げ。
型押しなどの加工もされていないため、すべすべっとした見た目です。
さらりとした表面で、落ち着きがあり、ほんのりと上品な手触りと
革らしさ感じる革表面の豊かな表情もお楽しみいただけます。
■LS納品事例
sofa【GRVA】ワンアーム3P
size:W2140/D1100/H815/SH415
cover fabric:本革LS-IV(アイボリー)
Sクッション:ORG-OR(オレンジ)[Etype]
脚:別注 TB脚 真鍮
LAシリーズ〈セミアニリン〉3色
仕上げ:染料・顔料仕上げ
鞣し方法:クロム
セミアニリンの革はアニリンで染めた後に、
透明感のある特別な顔料を表面に薄く吹き付けることで、
革らしさを残しながら、高級感のある見た目と
傷や水に対する強度を持ち合わせた革になります。
また、この革の良さは、塗装膜が薄いため色に透明感があって、
見た目の革らしさが残っているのに、メンテナンスが簡単で使いやすい点です。
艶に深みがあり、角度によって様々な表情をお楽しみいただけます。
■LA納品事例
sofa【E】3P
size:W2100/D855/H760/SH420
cover :本革LA-DB(ダークブラウン)
樹種:ブラックウォルナット
ソファをお使いいただきながら
経年変化を楽しめる本革。
天然木と同様、日々うつりゆく風合いは
時間が経つごとに愛着が湧き、大切なものとなっていきます。
使う人と一緒に、素敵に歳を重ねる。
そんなカバー選びもいいかもしれませんね。
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定休日:水曜日