【旧記事】カラー&ファブリックのレシピ
生地選び
トレスが提案するファブリックはイタリア製。 160種600色というバリエーションの中から、生地を選ぶポイントを紹介します。
POINT.1 面積効果
色は視野に占める面積によって印象が変わります。ソファになると生地サンプルよりワントーン程度明るい印象になります。これを「面積効果」と言い、面積が広いほど鮮やかに、明るく感じられます。つまり、明るい色=面積が広いほど明るく、鮮やかに見える。暗い色=面積が広いほど暗く見える。ソファも同様に面積の大きさによって、全く同じ生地でも印象が変わるので「思っていた色味と違う」という現象が起きる場合があります。
ソファ以外の車や洋服など一般的な色選びでも少しだけ知識があることで、より正確に好みの色を選ぶことができます。
POINT.2 光による見え方
例えばブティックで試着した赤のワンピースが屋外ではイメージした赤と違っていた事はありませんか。それはソファでも同じ事。「見え方」は空間の照明の色合いでも変わります。「面積効果」と合わせて参考にしてみてください。
照明の色温度
電球色
ややオレンジ色がかった光色。日の出・夕焼けのような温かい光で、リラックスしたい空間に向いています。
昼白色
自然光に近い色合いの光色。太陽光に最も近く、人間にとって自然に近い状態で物を見ることができる色。
昼光色
やや青色がかったクールな印象の光色。覚醒効果や集中力を高める色とされており、オフィスにも用いられるほか、作業をする手元を照らすときなどに向いています。
多くの時間をすごす光を基準に
最近では調光・調色が可能なシーリングライトやダウンライトも多く、くつろぐ時間は電球色に、勉強時間は昼光色に変更するなどシーンごとに適切な照明の色を選択できます。そのため、生地の色味は一番多く利用する光の色を基準に選ぶ事をおすすめします。
また照明だけでなく天気等の影響をうけ生地の表情は変化します。生地サンプルの確認は、ソファを設置する場所(リビングの南側、リビングの北側など)で行うとよいでしょう。
色の使い方
色がもたらす効果は想像以上に大きいもの。 めざす雰囲気や印象に近づくためのカラーテクニックを納品事例とともに紹介します。
白と黒
白 -White-
明るい・軽い・広がるといった印象があり、インテリアに取り入れると部屋を清潔に、明るく、広く、さわやかに見せてくれます。まさに新生活にピッタリの色と言えるでしょう。
黒 -Black-
重厚感・大人・高級といった印象があります。インテリアに取り入れると、落ち着きや安定感が出て高級な雰囲気になります。流行に左右されない、普遍的な色と言えるでしょう。
寒色
目から入る情報も「暑さ・寒さ」と関係しています。 除湿や冷房の使用が増える時期に取り入れたいのが寒色です。
寒色が与える印象
気持ちを落ち着かせる色。 集中力が求められるオフィスなどに向いているためその効果を狙って使用されていることも多いです。
ソファカバーを寒色系に
寒色は後退色(収縮色)といって後ろに下がって見える色であるため、ソファカバーに取り入れれば部屋を広く見せてくれます。 おすすめなのは「ブルー系」。涼しさを取り入れられるカラーです。
奥行たっぷりのソファ【FSB】に爽やかなブルーを組み合わせた清涼感溢れる心地良いリビングです。日本の住宅の壁は白であることが多く寂しくなりがちですがカーテンを同系色にするなど空間全体にブルーを散りばめリゾートを感じさせる空間にしました。
コンパクトながら肩までしっかりと支えてくれるsofa 【HM】に鮮やかなブルーのファブリックを合わせました。青は空間を広々と見せる効果があるため、圧迫感のないすっきりとした印象の部屋にすることができます。
クッションカバーに寒色系を取り入れる
インテリアの中でも優れた名脇役がクッションカバー。見慣れたソファや部屋の印象を一新してくれます。またサイズを変えると、色の印象にリズム感も加わります。一つ加えるだけで季節感が変わる万能アイテムです。
丸みを持たせた上品なデザインが特徴のソファ【JFH】に淡いブルー系を基調に、テーブルの脚色と合わせたブラック、クロスと調和するようにホワイトをクッションに合わせました。静かですっきりとした印象です。
暖色
暖色(赤や黄色、オレンジ)は見るだけで交感神経を刺激し、体温を高める効果があるといわれています。暖色系と寒色系の部屋では体感温度がかなり違うそうです。
暖色があたえる影響
暖色が与えるのは、「元気で明るい印象」。 寒さが厳しい冬でも、暖かさやリラックス効果を 演出することができます。
ソファカバーを暖色系に
一見派手に感じる暖色系の生地も、部屋に馴染みやすいやわらかいトーンからビビッドまでさまざま。元気にハツラツとすごしたい、優雅にすごしたい、個性を出したいなど部屋で「どんな気分になりたいか」ということに意識を向けてみるといいかもしれません。
鮮やかなレッド。それだけをポンと置いてしまうと浮いてしまうためカーテン、ラグ、周辺の小物のカラーと上手くリンクさせると、まとまりのある空間になります。
床の色と調和するようにやわらかいトーンのオレンジにグレーの組み合わせ。ゆったりとくつろぐ場にふさわしく穏やかな気分になります。
クッションカバーに暖色系を取り入れる
落ち着いたトーンのファブリックに補色(反対に位置する色)として暖かいカラーを加えたコーディネートが人気です。
寒色系の心理的効果
1. 気持ちを落ち着かせる
2. 真面目、誠実、沈着冷静な雰囲気
3. 視覚的に涼しさを与える
暖色系の心理的効果
1. やわらかさにより親しみを感じる
2. 雰囲気を明るくする
3. 視覚的に温かみを与える
好みだけでなく心理的効果を取り入れるなど、少し角度を変えて選んでみてはいかがでしょうか。
トレンドカラーの移り変わり 2019〜2021
TRESソファは全てカバーリング仕様。
そのため季節やその年のムードに合わせてソファの色を楽しめます。毎年決められる「流行色」を基調に選ぶのもおすすめです。近年の流行色をまとめてみました。
2019
日本のカラートレンドを選ぶ組織「JAFCA=日本流行色協会」にて発表されたトレンドカラーのひとつ「赤」。 赤といってもさまざまなトーンがありますが、夜の森の赤い実のようなボルドーなどドラマチックな雰囲気の落ち着いたトーンが注目されました。
実は無難な色ほど合わせるのが難しく、はっきりとした色を主役にしたほうが部屋のイメージはつくりやすい場合があります。赤は視覚的にも目を引くので、インテリアのアクセントとしてもぴったり。 あたたかみを活かして、北向きや日の入りにくい部屋に取り入れるのもおすすめです。
2020
日本流行色協会が発表したのは「ヒューマンレッド」。ビビッドなレッドで、人間ならではの豊かな感情や行動力、身体の躍動感、スポーツの高揚感を感じられる色。 普段は落ち着いたインテリアにも暖色系のレッドを取り入れることで室内の温度感もあがります。
「パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー2020」 に選ばれたのは「クラシック・ブルー」。広大で無限の夜空を思い起こさせる深い青は、1日の終わりを告げるように、穏やかなムードをもたらします。シンプルでありながら、エレガントな魅力を秘め、時代を超えて愛される色合いの青は自信と創造的な感性を与えてくれる色。そのため本能的に青を選ぶ人が多いともいわれています。インディゴ・ブルーのジーンズが世界中で愛される理由は、青を身につけると心と体にしっくりくると感じられるからなのかもしれません。
2021
世界中で使われている色のコードを決めている、パントン社が発表した、2021年を象徴する色のひとつに、グレーの中の一色「アルティメットグレー」が選ばれました。同時に選ばれた組合せは、鮮やかなイエローの「イルミネーティング」。
ここでのグレーは、「実用的」であり、「永続的」な象徴であり、時の試練に耐えうる、落ち着きや安定を表す色です。組合せの「イルミネーティング」も、太陽の温かさを象徴する色。不屈の精神を象徴するグレーのファブリックで、あらゆる困難を乗り越えていきましょう。
トレスで取り扱っているグレー系の張地は、なんと59種類。
それだけ選ばれることの多い、普遍的な色だと言えます。 毎日の生活の中で、家族が長い時間をすごすソファ。 よく使う場所だからこそ、なんとなくマンネリを感じることもあるのではないでしょうか。
そんな時は「流行」や「年」を意識して「色」を変えてみてください。
size:W1900/D930/H780/SH380
cover fabric:CUR-LG(ライトグレー)
piping fabric:11193-SG(シルバーグレー)
黒脚
size:W2990/D2000/H800/SH400
cover fabric:VRD-GR(グレー)
Sクッション:VRD-GR(グレー)
ウォルナット脚
size:W1800/D845/H790/SH400
cover fabric:VRD-GR(グレー)
樹種:ウォルナット
size:W2400/D1100/H800/SH390
cover fabric:SC-GR(グレー )
ステンレス脚
size:W1570/D870/H780/SH400
cover fabric:9470-AS(アッシュ)
HM脚ウエンジ色(別注)
色と柄の応用
リビングの中央で存在感を放つソファ。
そのカラーが空間のイメージを決めるといっても過言ではありません。
柄を取り入れたコーディネート
全体の雰囲気を考えながら、色の調和と柄の大きさを決めることで上手くまとまります。
cover fabric:BYR-BE(ベージュ) / 背クッション:ATD-BL(ブルー) / Sクッション:HLK-WH(ホワイト)
直線を基調としたシンプルなソファデザインに、本体と同系色の柄クッションを合わせることで調和がとれ、リビングに落ち着いた雰囲気をプラスしています。 またファブリックの柄で、建物や家具にはない“斜め”という新しい形が加わることで、シャープな印象にもなります。 柄に抵抗がある人でも取り入れやすいコーディネートです。
cover fabric:LBY-PT
ホワイトの壁にダークブラウンの建具でまとめたリビングにブルーとホワイトの幾何学模様を選ぶことで メリハリのある空間になりました。 一見しっかりとした柄ですが、俯瞰すると単色では出せない奥行が 感じられます。
ツートーンカラーを取り入れたコーディネート
sofa【X】3P
size:W2100/D930/H800/SH400
cover fabric:本体:CPO-BK(ブラック)
クッション:10502-MG(モカグレー)
黒脚(ルンバ対応)
sofa【X】オットマン
size:W680/D600/H400
cover fabric:CPO-BK(ブラック)
piping fabric:10502-MG(モカグレー)
黒脚(ルンバ対応)
包み込むような安定感のあるすわり心地のsofa【X】。左右のくびれがスリムな印象をつくるためファブリックをツートーンにするとよりすっきりとした仕上がりになります。
パイピングを取り入れたコーディネート
衣類を飾る技法からはじまったパイピング。 最近ではカーテンやクッション、室内装飾に使用される機会が多くなり、取り入れることでおしゃれな雰囲気に変える効果があります。 TRESソファの中でも特にsofa 【JD】はクッションにパイピングが施されており、生地を別布にしたり、反対色にしてみたりという楽しみもあります。
パイピングは、アクセントとしてはもちろん、ほつれを防ぐという点でも活躍する優秀なディテールです。
質感
毎日を一緒にすごすソファだから、ファブリックの肌触りにもこだわりたいですね。 季節によって服装が変わるように、ファブリックも時期によって最適なものを選ぶことが理想です。
夏
涼しげなさらっとした手触りの生地がおすすめ。 べたべたしにくい通気性の良いファブリックを選びましょう。
麻100%のソファ生地
麻は天然繊維の中で最も強い繊維。水分の吸湿・発散が早く、さらりとした肌触りです。また柔軟性も高く、自然な光沢感やナチュラルな風合いでカバーリングソファに最適です。
コットンリネンのソファ生地
天然素材のコットンとリネンを織り込んだナチュラルテイスト。コットンは通気性、吸水性に優れ、リーズナブル。リネンはその風合いとナチュラルな雰囲気がインテリアには欠かせない素材です。洗えば洗うほどくったりと馴染んでいく質感は、まさに育てる生地といったところ。
コットンリネン、ビスコースのソファ生地
レーヨン素材の一種で、光沢があり肌触りがよくテロンとした落ち感のある素材。コットン73%にリネンとビスコースを合わせたこちらの生地は、コットンの通気性の良さ、リネンの清涼感とビスコースの落ちつき感がミックスされ、見た目もナチュラルでありながら上品な印象です。
冬
おすすめは、起毛生地。触れるだけで暖かさを感じられます。
CUR-DG(ダークグレー)
CURシリーズ 【D-type】
適度なムラ感がシャビーシックな雰囲気をつくり、おしゃれ感を演出する生地です。グレーの濃さが複数選べるのも人気の理由。部屋を明るくしたいのか、落ち着いた雰囲気にしたいのかといった要望に対して、表現の幅があるのが魅力です。
LRIシリーズ 【E-type】
部屋が映画の舞台になるような、エモーショナルなオールコットンベルベット。目を閉じて触ると、暖炉の横で洋酒をたしなみながら、毛足の長いねこを抱いている、そんな抒情感たっぷりのイメージがわいてきます。
OMEシリーズ【D-type】
ベルベット調のリッチな起毛感を楽しめる生地です。クッションと生地のやわらかさをダブルで感じるラグジュアリーなすわり心地は絶品です。
DJシリーズ【F-type】
ピリング加工の個性的な生地。発色のよいフェルト生地のソファでシャビーな部屋の完成です。
YETシリーズ【F-type】
長めのシャギー加工により、やわらかくて高級感のある厚手の生地です。