スタイリングレシピ vol.146 北欧スタイル特集【北欧モダンⅠ】
- 京都店

日本の1月下旬から2月中旬までは寒さのピーク。外出も極力さけて、自宅で過ごすことが多くなる季節ですが、特別展や新年らしいテーマの展覧会も多いため、なにかと積極的に動く期間になります。そして今回は昨年12月~今年1月18日まで開催された「織田コレクション ハンス・ウェグナー展 至高のクラフツマンシップ」を訪れました。ウェグナー作品といえば「Yチェア」が日本でも有名ですが展示は160脚以上と膨大な数。デンマーク本国でもお目にかかれない作品も見られるという点では業界の方も多く来場されたそうです。
中でも17歳の時に手掛けられた“ファーストチェア”はおどろくほどモダンで、軽量なキューブ型のデザイン。(左上画像)若くしてすでに素材の強度を最大限に生かした設計は素人の私でも素晴らしさが伝わるものでした。また原寸図面、製作風景や仕様を決めていく打ち合わせの様子は、すぐ側で聞いているような気分に。
印象的だったのはアームの接合部分。強固に接合するためにダボ継ぎからフィンガージョイントを採用。木材の繊維方向を活かした結合技術への考え方が分かりやすく解説され得難い学びを得ることができました。最後に何脚か座ることもできましたが、椅子により座り心地をはじめ身体がおさまる角度も違いますが快適であることにも驚きました。「私の作品は芸術作品ではない、日用工芸品だ。手で触って、座って、よく見てほしい」という言葉。椅子は自分たちに身近すぎて、ともすると些細な存在に思えますが、よく考えれば「視線の高さ」「会話の距離」「食事の姿勢」「休息の質」といったコミュニケーションや行動に大きく影響を与える存在。暮らしの本質を見つめるためには、椅子を含む家具が占める役割が非常に大きいものだと、改めて痛感する機会でした。
ハンス・ヨルゼン・ウェグナー
デンマーク家具デザイナー。 生涯で500種類以上の椅子をデザインする。
織田コレクション
椅子研究家の織田憲嗣氏(おだのりつぐ)が50余年に渡り世界で収集・研究してきた、20世紀のすぐれたデザインの家具と日用品群。

さて、今回ご紹介するのは「北欧モダン」。今では世界に広がりをみせていますが北欧家具が日本にわたってきたのは1950~1960年。ばっと火がついた瞬間から、しばらく揺らめく時間が流れ北欧モダンが日本に定着したのは1990年代半ば。当時、雑誌「Pen」「カーサブルータス」や「エル・デコ」でも特集が組まれていたことが思い出されます。また「ロングバケーション」など当時、世間をざわつかせたドラマでも北欧風のシンプルでモダンなインテリアが目立ちました。背景としてはバブル崩壊後、勢を尽くした室内で気取って過ごすのではなく、日々の生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)を重視する姿勢が見直された時。一時期「見せる」ための高価な輸入家具はステータスのシンボルとされていましたが、この頃から使いやすさや座り心地、メンテナンス性など兼ね備えた本物に意識が寄せられてきたように思います。
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北欧モダン【空間の印象】
まず北欧モダンを仕上げる上で大切なのは空間の印象を知ることになります。キーワードは「クールさと優しさのバランス」。伝統的な北欧のデザインに現代的な要素を組み合わせたインテリアなので、日本の住まいでは取り入れやすいスタイルです。
例えば、北欧スタイルは曲線をメインとしていますが、北欧モダンであれば直線のラインも取り入れます。シャープなデザインとナチュラルな木材を組み合わせたアイテムも、北欧モダンとなるわけです。
また、印象は北欧スタイルよりも少し落ち着きのあるトーン。モダンテイストそのものがモノトーンを基調としているため、北欧らしい明るいカラーはアクセントとして取り入れてみてください。
【北欧モダンインテリアの特徴】
・曲線と直線が組み合わさったデザイン
・木材と他の素材の組み合わせ(無機質になりすぎないように)
・コーディネートに合う差し色は黒・黄・緑(カラースパイスをきかせる)
・シンプルな機能性
・洗練された雰囲気
【北欧モダンにぴったりな空間とは?】
まず窓が大きいことが理想。窓から差し込む自然光を感じられるようにすることで、都会のマンションでも自然を感じてのんびりできます。さらに窓側に観葉植物を置き、木漏れ日の中で寛ぐようなイメージにするなど。ソファの張地やカーテンも癒し効果のある深いグリーンにすると、よりリラックスできます。

注意したいのが“偏り”。例えば壁も床も石材で仕上げられた空間に本革ですっきりとしたデザインのソファに、ガラス天板のダイニングテーブルの組み合わせではクール=冷たさが勝り、逆に床も壁も天井も家具も木材ではナチュラル系に。極端に偏ることは少ないことかもしれませんが、一度部屋の印象を確認してみることをおすすめします。
POINT.曲線と直線が組み合わさったデザイン
曲線にはやわらかさと温かみのある印象があり、直線はシャープで機能的な印象を与えます。この2つのラインを組み合わせることで、実用性と美しさが両立され空間にも両方兼ね備えた要素が加わることになります。また家具の中ではソファに注目。何も北欧ブランドにこだわれば良いということではなく、要素をとりいれることがポイントです。ふっくらとしたクッションをはじめ曲線が交わるデザインが見られます。
北欧モダンが連想できるソファ

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POINT.木材と他の素材の組み合わせ
あたたかみを感じる木材に金属やガラスなど異素材を組み合わせることで洗練された印象に。画像はsofa【TRES-NSR】。ソファの中では珍しく、背面とアーム部分に真鍮が通されているデザイン。木部もダークグレーで塗装されているため、ソファそのものからシックで落ち着きのある雰囲気が漂います。

POINT.コーディネートに合う差し色はブラック・イエロー・グリーン
北欧モダンではモノトーンカラーが使われ、洗練され落着きのある雰囲気が特徴。コーディネートするときには、グリーン、イエロー、ダークグレーやブラックなどが合います。また小物や絵画、生花や観葉植物の色などを部屋に取り入れると、家具がより引き引き立ちます。

右:BLK-BK(ブラック)[G type]
ブラックを基調にグレー、ベージュ、ホワイトが合わさったファブリック。
左:GRK-GR(グレー)[G type]
甘く撚った、軽くて暖かい糸は落着きとやわらかいモノトーンを演出します。

右:PIBE-YL(イエロー)[F type]
立体感のある織で表現された鮮やかなイエロー、ダークブラウンの混色。凹凸感が個性的な存在感です。
左:OME-MS(マスタード)[D type]
艶感がきわだつ表情は落着きのあるトーンに合わせても見事に馴染み、品の良さを演出します。

右:SPT-GN(グリーン)[G type]
やわらかな肌触りと鮮やかなグリーンは穏やかな優しさやリラックス効果を同時に与えます。
左:TATA-TQ(ターコイズ)[E type]
見る人を明るい気分にさせ爽やかで洗練されたクールな印象。空間ではフォーカルポイントとして演出します。
POINT.シンプルな機能性
箱物やテーブルなら使いやすい、椅子やソファなら座り心地がよく快適に過ごせる。こうした要素を持ち合わせられ、シンプルで使いやすいと感じる物。これには、経験や感性も大きく関係してきますが、ひとつひとつ確認しながら選ぶことが大切になります。
メンテナンスと快適性
カバーを取り外して洗濯できるカバーリングシステムは清潔を保ちやすく、脚の高さもあるため掃除機やお掃除ロボットが通りやすい。
安定した座り心地
シンプルな見た目でも、傾斜のついた座面や適度なクッション性で、長く座っても疲れない構造。
POINT.洗練された雰囲気
洗練された雰囲気は少々ハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。まず近道になる考え方としては生活感は極力オープンにしないことからはじまります。

シンプルさと余白
まず床に物を置かず、収納を工夫して「余白」を意識的に作ることが重要です。例えば雑誌の束が床に詰まれていたり、玄関には靴の箱が詰まれていたり。断捨離とまではいいませんが、まずシンプルだなと感じられるようにすることです。
過剰な装飾は控える
部屋は住む人のための空間。第三者がモノ申せることではありませんが、無駄にぺたぺた貼られたポスターやカレンダー。色んな物がぶら下がっていたり、詰まれていたり。当人さえ何の意味があるのかよくわかっていない、そんな状況なら一度全て取り除き、必要な物だけを足していきましょう。
傷んだ家具
物を長く使用することは大切なことですが、何十年も傷んだ状態をそのままにして保有していることはまた別の話。家具が活かされるのは定期的にメンテナンスされてこそだと思いますから、メンテナンス性と機能や美しさが両立された物を選んでいきましょう。
この記事を参考に、あなたのソファスタイルを充実してみましょう。
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