梅雨前のクッションメンテナンス

TRES京都店の営業時間は、午後7時まで。
最近はかなり日も長くなり、7時にはまだ空も夕焼けが残っています。
夏めいた、少し蒸すような空気も感じられるようになってきました。

夏が来る前には、そう、梅雨がきますね。

TRESで取り扱っているソファのクッションに入っている羽毛は、ハンガリー産のがちょうの羽。
復元力の高い軸をもつ、やわらかいスモールフェザーと、ダウンフェザーのミックスです。
この、ふんわりとした繊細な羽にとって、梅雨の湿気は大敵。
復元力が損なわれてしまい、クッションのへたりの原因となります。

本日は、そんなクッションが長持ちするメンテナンス方法をご紹介します。
どうぞ、晴れた日を見計らって、試してみてくださいね。

1.　カバーをはがす

ソファからクッションをおろしたら、ファスナーを開けて、カバーをはがしましょう。
一部のクッションは、生地を傷つけないよう、ファスナーヘッドが隠されています。
ふちを指でつまむと、ファスナーヘッドを取り出しやすくなります。

カバーをはがしたら、羽毛の入った『フェザーバッグ』をチェック。
カビや汚れがついていないか確認してください。
これまでご相談を受けた例では、「お子様がうっかりジュースをこぼしたことを内緒にしていて、汚れたままになっていた」「湿気の多い場所に置いておいたら、カビが生えてしまった」といった原因で、汚れやカビがついてしまい、カバーをしていたので、気づかなかった、ということがあるようです。

●もしカビや汚れがついてしまっていたときは？
→クリーニング店にご相談ください。フェザーバッグはクリーニングに出すことが可能です。

●汚れの範囲が広いので、フェザーバッグを新しくしたい
→TRES各店へご相談ください。お見積りをご案内致します。

2.　カバーをきれいにする

TRESで取り扱っているファブリックは、すべてドライクリーニングが可能な生地です。
はがしたカバーの裏側には、洗濯表示がついていますので、そのままクリーニング店にお持ち込みください。
※張地にパールトーン加工をかけた頂いている場合は、クリーニングに出すと、効果が落ちてしまいますので、ご注意ください。

クリーニングに出すほどではないな、という状態でしたら、表面の繊維や、フェザーバッグからあふれてしまった羽毛を払い落としましょう。
お外でカバーの裏表を叩いたり、お掃除用のコロコロなどをかけて頂いてもよいですね。

カバーを干す際は、日干しせず、必ず陰干しにしてください。日焼けを防ぐためです。

●カバーの傷みがきになるときは
→TRES各店へご相談ください。カバーの新調のほか、ほつれやファスナー破損などの修理も承ります。

3.　フェザーに空気を送り込む

背クッション・座クッションのフェザーバッグには、さらにファスナーがついています。
ファスナーを開くと、フェザーバッグの内部まで、手を入れることができます。
フェザーが湿気や、人の体重によって塊になっている部分を、手でほぐしたり、叩いたりしていきます。
残った湿気が気になるときは、陰干しをしたり、布団乾燥機にかけて頂くことも有効です。

●フェザーバッグからあふれた羽毛が気になるとき
→フェザーバッグには、羽毛が飛び出しにくい生地を使用してはおりますが、どうしても羽毛がはみ出してくることがあります。
あふれたフェザーを戻すことはできませんが、フェザーを追加することは可能です。
TRES各店へご相談ください。

4.　カバーをかけなおす

しっかり空気を送り込んだフェザーバッグは、たっぷりとした大きさに復元します。
カバーをかけて頂くのは、一苦労かもしれません。
背クッション・座クッションの中には、芯になるウレタンが入っていますが、コシがありますので、たわませて頂いても問題ありません。
背クッションに至っては、折りたたむようにして頂いても結構です。
カバーは、クッションの形状で立体になっていますので、ある程度かかったら、上からたたいて頂きますと、自然にカバーの形に添って、クッションが入っていきやすくなります。
カバーの端までクッションが入りましたら、メンテナンスの完了です。

☜ Before / After ☞