ヌーククッションでボルスターを作ったところとても具合がよくなりました
- 金沢店
TRESソファを製作している工場スタッフです。
最近は羽毛アレルギー等で羽毛レスのソファを依頼された場合、
ヌーク仕様のウレタンでお届けするケースが増えてきました。
座は羽毛に近い座りごこちでのメンテナンスフリーを目指して
20年近く試行錯誤を繰り返してきましたので、
ウレタンのシート状の多層式でのノウハウの蓄積もあり、
またフェザーライクなウレタンの開発や
プロファイル加工(画像で説明)などにより抜け感のあるフェザーを
凌ぐような座面が供給できるようになってきました。
【プロファイル加工のウレタン】
一方、背クッションは現在までフェザーのようなストロークのあるすわり心地は再現できませんでした。
フェザーの抜け感や潰れることによる表面のあたりの柔らかさの再現は、
シート状のウレタンでは柔らかさを調整しても満足できるレベルには届かず、
背は〈フェザー+ウレタン〉というソファがほとんどです。
そこでヌーククッションの登場です。
柔らかい超高密度ウレタンを20㎜のキューブ状にカットしてメッシュ状のうち袋に
詰めるとシート状のウレタンとはまったく異なる挙動をします。
ブロック間のすき間がいい感じで柔らかさを表現して、ウレタンはゴムですから
摩擦係数が大きく形状がほとんど崩れません。
とても奥行のある背クッションの中材を開発することができました。
ブロック状にカットするのが至難の業で特に柔らかいウレタンは
伸びて潰れるので10年間の試行錯誤により、ようやくきれいに20㎜にカットすることができました。
また、この技術の実現により、ヌークを逆の発想で座面に採用すると
宙に浮いたようなすわり心地を実現することができました。
ソファの座面に採用するには偏りやいろいろ解決することがあるようで実現に至っていませんが、
近いうちに採用できると考えています。
現在は羽毛より優れた機能として、ボルスターと座布団ですわり心地を確認しています。
ボルスターは羽毛とは比べ物にならない柔らかいが、しっかりとしたホールド感が
実現されています。
【クッションヌードで並べたもの(左:ヌーク 右:フェザー)】
【カバーをかけて並べたもの】
【それぞれ座って、潰れた感じの比較(上:フェザー 下:ヌーク)】
座布団はお尻が浮いているような快適性が確認されています。
ショップにも置いてありますので、ぜひ不思議な感覚をお試しください。