スタイリングレシピ vol.81 北欧スタイル特集【カラーの選び方・基本編:前半】
- 京都店
人気の高い北欧スタイルのインテリア。
日本でブームになって久しいですが、その人気が衰える気配はまったくなく
ソファ選びの際は「北欧風にリビングをまとめたい」とご相談いただくこともあります。
ですが北欧風にするには
まずどこをどうすればいいのか分からないという人もいるでしょう。
ソファのデザイン、色や家具など組み合わせはどうすれば良いでしょうか。
あたたかみのある北欧インテリアを実現するためには「選び方」を知ることが近道です。
今回は北欧スタイルの特徴から「カラー選び」のポイントをご紹介します。
〈本題にはいる前に〉北欧インテリアとは
北欧はヨーロッパの北部、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマークと
北欧諸国から生まれたデザインの総称です。
この地域に溶け込んだインテリアのことを一般的に「北欧インテリア」と呼ばれています。
北欧デザインの歴史は8世紀末頃からはじまり、
日本に入ってきたのは第二次世界大戦後、デンマーク系アメリカ人のフレデリック・ルニングが
輸入販売した製品から広まったという説もあります。
近年では1990年代北欧ブランドショップの進出、インターネットやメディア・雑誌を通じて、
世界的に北欧インテリアというジャンルの定着を決定的なものとなっています。
デザインの特徴は自然素材をテーマに取り入れたものが多く、
花木や果物、葉といった自然をモチーフにした大胆なデザインが人気のブランドもあります。
実は「北欧デザイン」に確たる定義は存在しません。
世界的に人気がある北欧デザインメーカーの製品を見れば、
以下のような共通点を見出すことができます。
・自然素材の色調や質感を活かしたシンプルで美しい形状
・質素で素朴ながら温かみを感じさせるハンドメイド感
・メンテナンスしながら長期的に使える持ちの良さ
・暗い室内を明るく見せる鮮やかな色彩
・寒い室内を暖かく感じさせる機能性
北欧デザインが生まれた背景
北欧デザインが生まれた背景には、
人びとのライフスタイルが関係しているといわれています。
北欧というと、冬がとても厳しいという印象がありますね。
北欧諸国は緯度が高い場所に位置しているため、冬は夜が長く、
一日のほとんどが暗闇に包まれています。
例えば、フィンランドの首都ヘルシンキでは、
日照時間の最も短い冬至には9時過ぎに日が出て、日の入りはなんと15時台。
日照時間は6時間を切ります。
冬の日が短いのは日本でも同じことですが、北欧では極端に短いのです。
太陽は高く上がらず、夕方のような日差しがずっと続くうえ、
曇りやすいので日が出ても暗く、気温も低いまま。
地域によっては長く雪が降り降雪量も多いため、人びとは一日の大半を家の中で過ごすことになります。
そのような環境の中、美しい森や湖などが多い北欧では、
家の中をいかに快適で居心地の良い空間にするかという知恵から、
必然的に生まれたものだと考えられています。
北欧デザインが日本人に好まれる理由
日本の伝統建築である木造や和と相性が良い自然の素材感や温もりを大事にした北欧デザインは
特に「木」との相性が抜群なので、日本の住宅や家具などとも共存できます。
やや斬新なデザインの印象がある家具やファブリックでも、
和の空間に違和感なく合わせられる不思議なところもあります。
日本人のメンタリティに似ている
「職人の手仕事に価値を感じる」「良いものを長く使いたい」という
日本人らしい考え方も、北欧と共通する部分です。
日常生活の快適さを追求する北欧スタイルから誕生した家具や食器は品質が良く、
長く使える耐久性がみられます。
つつましく、控えめな美しさ
北欧デザインの過度に主張しない慎ましさや控えめな感じ、
それでいて内なる美しさを感じさせるところは、
古き良き時代の日本女性のイメージに重なるところがあります。
日本人に居心地の良さを感じさせるデザイン、と言えるのかもしれません。
トレスソファの本社、石川県のある北陸地方でも曇りや雨の多い気候、
工芸が盛んであることなど共通点が多く見受けられるのは興味深いところです。
北欧スタイルを作るカラーについて
●北欧風にするにはカラーが重要
何となく耳にしたことがある北欧スタイル。
ですが北欧デザインのテーブルや北欧デザインのソファやチェア、
クッションを買ったからと言って北欧インテリアが実現するわけではありません。
北欧に限らず、心地よく感じるインテリアコーディネートの基本は、
室内にある全てのものを違和感なくマッチさせることです。
北欧デザインの家具や雑貨を集めて並べても
北欧インテリアにならない理由は、元々ある空間の床の色や壁の色、
ドアの色と新しく購入した家具の色やデザインをまず調和させるところから考えてみてください。
●北欧スタイルの基本配色
心地良く感じる空間は、目に優しい色や、慣れ親しんだ色が配色されています。
北欧インテリアでは、自然界にある色上手く合わせることで
心地よさが生まれているといえますね。
自然色とは
土・木・植物・空・水を連想させる色。
その中でも、淡い色・鈍い色(彩度や明度が低い色)・灰みがかった色(彩度が低い色)を中心に使います。
トレスでも自然色のファブリックを多く取り扱っています。
カラーサンプルを参考にご覧ください。ファブリック一覧はこちら
■自然色のカラーサンプル
1.内装色(ベースカラー)を決める
まず内装(ベースカラー)の配色を確認しましょう。
●ベースカラーをイチから決めることができる場合
床、壁、天井、ドアの色がこれに当たり、北欧インテリアでは、
薄い茶色のフローリングに、ベージュ・薄いグレー・ホワイトの壁や天井を組み合わせた内装が基本となります。
●ベースカラーを変更できない場合
内装も含めて、イチからインテリアを作っていく場合は、上記の配色で問題ありませんが、
引っ越し先の内装色が決まっていて「床・壁・天井の色を変えることができない。」
「今住んでいる部屋の内装色で北欧インテリアを作りたい」という場合は、
ソファ、ラグ、カーテンなどを使って内装色を消し、北欧っぽい雰囲気を出していきます。
2.メインカラーを決める
メインカラーは、床・壁・天井・ドア・枠類などの既存の色とは別に、
自分で足していく色で、空間の約25%程度を占めます。
ベースカラーの変更ができない場合は、
このメインカラーで北欧らしさを出すことができます。
リビングではソファ・コーヒーテーブル・ラグ・サイドテーブル・収納・カーテンなど、
家具と大きな面積のファブリックの色がメインカラーにあたります。
メインカラーは「暖かくほっこりする」「無機質で人が住んでいない感じ」等、
空間全体の印象を左右する色なので、
先に「どんな雰囲気の空間にしたいか」を考えてから色を選定していくと効率よく進みます。
また、メインカラーに2種類以上の色を選ぶ時
①同系色(似た色)を使うと落ち着く空間
②反対色の色を使うとメリハリのある空間
①同系色(似た色)を使うと落ち着く空間
ソファとラグを同系色のグリーンに合わせたリビング
②反対色の色を使うとメリハリのある空間
ソファのみ、ラグのみなど全て変更するのが難しい場合は
反対色を選択してみるのもいいでしょう。
メインカラーのソファに北欧の要素を取り入れたスタイル
北欧風にまとめたいとご相談いただいたT様。
選ばれたソファはアームが柔らかな曲線のラインのソファ【EF】。
カラーは自然色のオリーブを選択。
柔らかな曲線と自然色のオリーブを選ばれ北欧らしい雰囲気にしています。
A.ベースカラー
壁:ホワイト・床:ライトブラウン・天井:ホワイト
B.アクセントカラー
クッション:ライトアッシュ
C.メインカラー
ソファ:オリーブ・カーテン:ホワイト
選ばれたソファ:sofa【EF】納品事例はこちら
いかがでしたか。
北欧スタイルについて、基本的な配色の考え方をご紹介しました。
次回も色選びのポイントやコツを引き続き解説していきます。
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