スタイリングレシピ vol.142 ソファを置いても部屋を広く見せる裏技⑤
- 京都店

ソファを置いても部屋を広く見せる裏技⑤
ラグの色選び
12月に入ると寒さも足元から感じますね。暖房をつけた部屋で過ごしていても、夏のように素足とはいかず、レッグウォーマーやふんわりスリッパ。また床にはラグを。最近では床暖房だからラグを敷かないケースも見られますが、床暖房対応のラグを合わせることで、より暖かく感じられる効果と、部屋らしくなります。
ラグを選ばれる際に、悩むのがサイズと色、無地か柄、そして素材。ラグもソファと同様、一生物といえるものから、短期的に使用することを目的としたタイプまで種類は様々です。部屋の印象を決定づけるうえに、フローリングなどの床の表面を保護する役割もあれば、小さいお子様のいるご家庭では転倒時の衝撃を軽減することもできます。様々な要素で選ぶことができますが、こと部屋を広く見せる視点で選ばれる場合は、やはり色合いがキーワード。今回は“広く見えるラグの色選び”についてご紹介します。
※床暖房の床にラグを敷く時の注意点
床暖房は、床の下を電気ヒーターや、温水を流して温める仕組みで作られた床のこと。そのためラグなど床に何かを敷き込む際はできるだけ厚手ではない毛足が短いタイプがおすすめです。販売店に専用のラグやカーペットなのか確認してから選びましょう。
広く見えるラグの色とは
ラグの色はお部屋の印象づくりも左右します。まず色合いを考える前に大切なことは空間のカラーバランスです。つい床とソファの色同士の相性を考えることにかたよりがちですが、背景色も含めて選ぶ必要があります。またラグは広範囲に敷けばベースカラーに。またソファと近い色合いを選べばアソートカラーに。さらに異なる色を合わせれば空間全体のアクセントカラーにも。広く見せることを目的とする場合はベースカラーとして床や壁、天井と調和しやすい色味から選ぶことが近道です。

【配色黄金比=7 : 2.5 : 5】
●ベースカラー 70%
配色の中で最も大きな面積を占める色がベースカラーになります。
※床や壁・天井・ラグなど
●アソートカラー(配合色) 25%
メインカラーともいいます。
窓まわりアイテム・ラグ・大型家具など、インテリアの主役になる色です。
※ソファ・カーテン・ラグ・家具・建具
●アクセントカラー 5%
小さい面積ですが、スパイスとして部屋全体を引き締めたり、
視線を誘導する役割があります。
※ラグ・クッション・アート・小物
【膨張色】
膨張色は言葉のとおり、膨張して見える色合いのこと。また膨張する分、距離で考えれば前にでてくる色合い。暖色系をはじめホワイトやベージュ、淡いグレーなどが該当します。服装でもホワイト系は着やせするという表現はあまり使いません。室内では、まず空間を広々とみせることができます。
膨張色が広く見えるのは「半分ホントで半分ウソ」
膨張色のように、色による「見かけの大きさの違い」は、「背景の色」次第。ホワイトや淡いカラーが「膨張色」になり、実際より大きく見えるのは空間の壁や床の「背景が暗い」時。同じホワイトなら、白い壁に白い床より黒い壁に暗い床に合わせた場合のほうが、ふわっと輪郭が大きく見えます。これは「光滲(こうじん)」と呼ばれ、文字通り「光が滲(にじ)み出ている」現象のこと。光度(こうど=光の強さ)が高いほど「滲み」が強くなり、背景が暗いほどその滲みが分かりやすくなるということです。そのため効果を感じやすいのは背景(壁)に色が入っている場合は特にそう感じやすくなります。
ホワイト系を選びたいけど汚れないか気になる
“真っ白”は汚れの心配が先立ちますよね。その場合はオフホワイトやホワイトとライトグレー、ベージュの混色がおすすめ。ホワイトは選んでみたい色ではありますが、やはり床に敷くとなると現実的な話も浮かびます。真っ白にこだわりすぎずに白に近いほど「軽く、やわらかく、広く」見え、明度が低い=黒に近いほど「重く、硬く、重厚感」を感じる、と覚えておいてください。
ホワイト系なら「ウール」ラグ
同じホワイト系でも素材により色合いは異なります。例えばポリウレタン100%のタイプからウール100%、ウール&コットン、ウール&リネンなどの混紡まで。もちろん弾力性から肌触りにも個性がありますが、もしホワイト系で選ばれるなら、ウールがおすすめ。理由は羊の毛から採れる天然繊維ウールは、繊維の表面に天然の油分があるため、汚れがつきにくく、耐久性にも優れているから。色合いもいかにも作られたホワイトではなく自然な色合いが多いため、空間にもなじみやすく、メンテナンスもそう難しくはありません。使用感や風合いが気になる方は玄関マットなど小さなサイズから合わせてみてはいかがでしょうか。
【収縮色】
ブラックを合わせる場合は落着きのあるモダンな印象にするために選ばれることが多くなりますが、ラグとして合わせる場合は狭い空間には不向きのカラーです。理由は黒が光を吸収するから。良く言えば引き締まって見えますが、空間に合わせた場合、広々とした印象は受けないところがホワイト系とは対照的。特に真っ黒であれば、周辺が沈み込んだ印象にさえ、感じることもあります。それでもラグとして選ばれる場合はブラック×ホワイトやブラック×シルバーとの混色、またウール&リネン、ウール&ビスコースなど混紡に目を向けてみてください。従来の重々しい印象ではなく、光を全体で吸収してしまわずに程よい抜け感と軽やかさを感じる効果が。また毛足の長さや織り方によっても変わります。単純に色だけで判断しないほうが良いのもラグならではです。
ホワイト系の床にラグを合わせる場合、ホワイト、ベージュ系を合わせることで広々とした見た目はキープできます。ですがホワイト系の床は基本、無機質な印象もあるためラグ次第で、フラットで単調な印象になることも。柔らかい濃淡や光沢感、毛足の長さや素材感、柄で単調さを避け、視線を誘導するのがポイントになります。
床(ホワイト系)×壁(ホワイト)×ソファ(グレー)
sofa【TB】カウチセット
ラグ:(ホワイト系)膨張色

ラグ:(ベージュ系)膨張色

ラグ:(ブラック系)収縮色

ダークブラウンの床にラグを合わせる場合、同系色であれば落着きはキープする、あくまでも現状維持に。広く見せる場合はグレー、ベージュ系を合わせることで床の面積を明るい雰囲気に差し替えることができます。それで考えると、ラグの大きさもピース式(部分的)ではなく、しっかりとソファ全体が納まる大き目にすると、やわらかで明るい印象に調整することができます。
床(ダークブラウン)×壁(ダークグレー)×ソファ(グレー)
sofa【GRVA】カウチセット
ラグ:(ライトグレー系)膨張色

ラグ:(ブラック系)収縮色

同じダークブラウンの床でも艶感のあるフローリングの場合は色味よりも優先順位が高いのは実は質感。できればマットでしっとりとした肌触りり短い毛足のラグがおすすめ。色合いは真っ白ではなく、やわらかさを感じるペールトーンなど落着きのあるホワイト系です。逆にラメ糸の比率が高い光沢感のあるタイプは明るくは見えますが、素材感がぶつかり合い、バランスが悪くなることがあります。
床(ダークブラウン)×壁(ホワイト)×ソファ(ホワイト)
sofa【TRES-NSR】
ラグ:(混色/ホワイト・ベージュ・グレー・ブラウン)膨張色

明るいブラウンの床にはニュアンス系ホワイト、ベージュ、グレーを合わせることで開放感を活かして広く見せる効果があります。同じブラウン系を合わせることも決して失敗ではありませんが、光の効果は半減。素材や柄ゆき次第で、もっさりとした印象になることもあるので注意しましょう。
床(ナチュラルブラウン)×壁(ホワイト)×ソファ(モカ)
sofa【JD】カウチセット
ラグ:(混色/ホワイト・ベージュ・グレー)膨張色

この記事を参考に、あなたのソファスタイルを充実してみましょう。
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