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スタイリングレシピ vol.127 明かりについて②【紫外線】

  • 京都店

 

明かりについて②

前回では自然光についてご紹介しました。太陽光は視覚的にも快適さや心地良さを生み出すことはもちろん、明るさを上手くとりいれられた空間は陽だまりの温かさから落ちる影まで、時間帯によって新しい表情を感じられます。こうした光の色の変化は身体のバイオリズムと密接に関係しているので、照明プランを考える上でも生かすことができます。一方で太陽光に含まれる紫外線は「日焼け」の原因にもなることが難点。そういった二面性を理解した上で付き合う必要があります。

 

日焼けについては以外と外出時のにおきやすいということも忘れてはいけません。例えば高層マンションの場合。住まいが周りの視界も気にならない位置の場合は窓をオープンにしたままで外出してしまうケースも。戸建の場合はシャッターを下ろすこともできますが、特にガラス対策を行っていない場合はカーテンやブラインドを上手く使い分け太陽光が直接室内に入らないように工夫することです。長く快適に家具を楽しむためには使用環境と照らし合わせて考慮してください。

 

 

 

【紫外線×ファブリック編】

室内のあらゆるエレメントに使用されるファブリック。中でも面積比の大きなソファの張地を選ぶ際は紫外線よる褪色(たいしょく)も選ぶ基準になります。もちろんソファカバーの場合、傷んでしまえば交換すればよいものですが、せっかく気にいって選ばれたファブリックも紫外線に当たることで、アームだけ色が変わってしまった、シートの左側だけ薄くなることもあります。

 

POINT:01 日焼けを防止するファブリック選びは素材と色

ファブリックと紫外線の関係については実は科学的には色の変化が起きるメカニズムは完全には解明されていません。結論から言うと、ファブリックが紫外線により変色するのは、日光に当たって色あせた家具や、日光に当たって色あせた本の表紙と同様のメカニズムと考えられますが糸に染料を染み込ませて色を表現されたファブリックは色だけでなく、素材の特性も関係します。ただ簡単にいえば鮮やかなカラーは色の変化が分かりやすい、そう認識して間違いないかと思います。

 

色の鮮やかさの度合いを「彩度」といいます。

・彩度が高い→ビビッドで鮮やかな色味

・彩度が低い→落ち着いた色味、無彩色

【PCCSトーンマップ】

「PCCS(Practical Color Co-ordinate System:日本色研配色体系)」は(一財)日本色彩研究所が1964年に原案(Color Harmony Palette)を公表し、1966年に正式発表した カラーシステムです。色相とトーン(明度・彩度のグループ)に分けて考えることができる仕組みは日常の色を把握しやすくなっています。

 

POINT:02 色褪せしやすい色は?

紫外線による色褪せが目立つのは原色系などの「高彩度」に該当する色のことですが、 特に「赤」や「黄色」「紫」は紫外線を吸収しやすいため、進行が早くなります。あまり窓が多く部屋に置くことは避けたほうが無難。合わせる場合はソファの張地ではなくクッションなどアクセントカラーとして一部に使用するのがおすすめです。

 

彩度とは?

彩度は色の鮮やかさのこと。分かりやすくいえば温度感を感じる色彩になります。彩度が低いということは鮮やかでないということでクールで温度を感じにくい色彩に分類されます。無彩色という言葉がありますが、これはホワイト、グレー、ブラックのこと。彩りがない色、つまり彩度が0(ゼロ)の色です。

 

・彩度が低い=ホワイトやグレーやブラックに近い色です。彩度がとても低くて明るければ白に近く、彩度がとても低くて暗ければ黒に近くなります。

・彩度が高い=色は「鮮やかな色」になります。

 

POINT:03 色褪せしにくい色は?

ホワイトやベージュ、ブラックなど「低彩度」に該当する色合いは 紫外線による影響を受けにくく化学変化も起こりにくい色になります。ですがホワイトやブラックは汚れも気になるカラー。例えばホワイト一色を選びにくい場合はホワイト×ベージュ、ホワイト×ブラック、ホワイト×グレーなどの混色がおすすめ。ホワイトの程よい反射と柔らかな色合わせで、上品な印象の「白×ベージュ」、無彩色の落ち着きのある雰囲気「ホワイト×ブラック」。などニュアンスを楽しむ選択肢もあります。

 

低彩度のホワイト

ホワイトは紫外線の透過率が高い色合いになりますが太陽光の反射率が高いため、紫外線によるダメージ自体をそれほど受けません。加えて、元が白いだけに「色があせた」ということ自体がわかりづらいのも、色あせに強い理由です。身近な衣類の歴史をたどると18世紀当時、夏に着る海軍の制服はホワイトを基調にしたものだったそう。当時は染色技術も稚拙な上に、潮風や直射日光にさらされると褪色は顕著に表れます。そこでその影響を受けにくいカラーとしてホワイトを選んだと言われています。

 

ホワイト×ベージュ
SRO-WH(ホワイト)[D-type]

青山店sofa〈GRVA〉の張地として採用されたことがきっかけで、人気も急上昇。ホワイト×ベージュのファブリックといえばSROシリーズのホワイトです。柔らかな肌触りはリラクシーな気分のスパイスに。様々なインテリアテイストにも合わせやすく、ホワイトのデメリットをベージュで上手くカバー。明るく爽やかな表情を楽しめます。

 

ホワイト×ブラック
14629-WH(ホワイト)[D-type]

さらっとした肌触りと程よい光沢感が人気の14629シリーズ。特にホワイトはホワイトとブラックの混色。ほどよく光が反射する明るい魅力とブラックの落着きが相まった軽やかな印象は軽やかな気分に。ニュートラルで自己主張が控えめな分、どんな色とも調和します。

 

POINT:04 色褪せしやすい繊維

色褪せしやすい素材はコットンやリネン、ウールなど天然繊維100%。高品質のものは染色の際、染料をしっかりと定着させているため、必要以上に心配することはありませんが「日焼けしやすい素材」になります。とはいえコットンの肌当たりの良さや柔らかさ、 肌触りが良く、吸湿性や通気性が高いなど着用感にも優れていることものが多いことも期待できる天然繊維のメリットとデメリットを認識しておくことも大切です。

 

POINT:05 色褪せしにくい繊維

ポリエステルは色が入りづらいため、染色の際130度以上の高温で色を定着させています。つまり、色を抜くには同じく130℃でおこなう必要があるということ。そのため一般的な太陽光による熱では色落ちしにくい素材になります。ただし天然繊維に比べると色褪せや色移りは少ないものの、高彩度の色合いになると染料が多くなるため色落ちのリスクを考慮しなければなりません。

 


POINT:06 紫外線に強く色褪せしにくいファブリック

天然繊維の生地は自然界にあるもので作られているため、肌触り、吸湿性や発色、通気性に優れていることがメリット。半面縮みやすく色落ちしやすいなどデメリットもあります。そのため弱点を補うために開発されたのが化学繊維。ポリエステル、アクリルを混紡するということ。少なくとも天然繊維100%よりは紫外線による影響が少ないといえます。また褪色性に対する防止よりはポリエステル、アクリルの比率が多いほど汗など水分を吸いずらい、静電気がおきづらい点のほうがメリットともいえます。

 

VRDシリーズ〈A-type 全5色〉
生地の組成 :コットン56%,ポリエステル30%,アクリル14%

コットンにポリエステルとアクリルが混紡されたVRDシリーズはしっかりとした発色と淡い色合いが折り重なり、混紡ならではの色彩が表現されたファブリックです。コットンほどの柔らかさは少ないものの、撥水性の良さや防汚性にも期待できます。

 

VRD-GR(グレー)

 

 

LOLシリーズ〈C-type 全2色〉
生地の組成 :ポリエステル40%, アクリル30%, コットン22%, ビスコース8%
ポリエステルとアクリルを主役にコットンの柔らかさ、ビスコースの上品な光沢感が織り込まれたニュアンスカラーを長く楽しめます。また多少の色あせも分かりずらい低彩度の組み合わせも◎。

 

15372シリーズ〈E-type 全4色〉
生地の組成 :ポリエステル40%, アクリル30%, コットン22%, ビスコース8%
優れたブレンドで巧みに織られたこの絶妙な生地は、洗練された魅力を醸し出します。贅沢にソフトな肌触りを実現し、優れた伸縮性により最適なフィット感です。

15372-WG(ウォームグレー)

 

ARNシリーズ〈E-type 全2色〉
生地の組成 :コットン(リサイクル)60%,ポリエステル40%
リサイクルコットンとポリエステルの混紡生地で、コットンの肌触りと吸湿性の良さ、ポリエステルの速乾性、シワになりずらく、色あせもしにくいファブリック。クリーニングを繰り返しても大きな変色は感じにくいファブリックです。

ARN-GR(グレー)

 

 

BLKシリーズ〈G-type 全2色〉
生地の組成 :アクリル70%,ポリエステル23%,コットン7%
ふわっとした軽さと弾力感のあるアクリルをメインにポリエステルとコットンで滑らかさと柔らかさブレンドしたファブリック。紫外線にさらされても色あせの影響は少ない構成になります。

BLK-BL(ブルー)

 


POINT:07 柄物のファブリック

大きな柄やデザインが施されているソファカバーも、紫外線の一部を吸収・反射し、ソファの日焼けを防ぐ助けとなります。

LBYシリーズ〈C-type 〉

低彩度のホワイトベージュと中彩度のブルーで描かれた幾何学模様。

LBY-PT(パターン)

VCシリーズ〈F-type 全2色〉

 

【照明にも含まれる紫外線】

紫外線は太陽光だけに含まれているものと思われがちですが、実は蛍光灯は紫外線をガラス管内面に塗布した蛍光体に当てて可視光線(見える光)に変換する光源として作られたもの、ということはご存知でしたか?最近ではLEDの復旧により、蛍光灯は縮小傾向。ですが、使用されている場面も多くみられます。そんな蛍光灯も2027年には製造と輸出入が禁止に。LED化の加速を感じますね。

 

Light Emitting Diode「LED」

LEDの名称は「発光ダイオード」と呼ばれる半導体”Light Emitting Diode”の頭文字をとったもので寿命が長く、24時間点灯を続けても4年もつ。また、消費電力が白熱電球の10分の1で電気代が安く省エネ。低発熱なので、地球温暖化対策になる。CO2(二酸化炭素)排出量が少なく、水銀も未使用で環境に優しい、など従来の明かりに比べて非常に優れた性能をもちます。


 

【紫外線×木製家具】

美しい木目に暖かい雰囲気とナチュラル感が人気のウッド系インテリア。人気の天然木も、実は直射日光が苦手ということはご存知でしたか?家具として製品化されている以上、心配する必要はないと思われているかもしれませんが、木は丸太として伐採された後も、木材として成形された後も、空気中の水分を吸収・放出しています。そのため、湿潤と乾燥を繰り返すうちに、どうしても歪み・反り、膨張・収縮などの変形リスクは避けられない素材です。ソファでは木枠ソファーなどの木製部分。使用環境により変色したり、ヒビ割れを起こすこともあります。

では天然木は扱いが難しいかというと、決してそうではありません。実際に日本では、古くから建築材料として木材がふんだんに活用されてきました。針葉樹には代表的な樹種としてスギ、ヒノキ。 また広葉樹には代表的な樹種としてケヤキ、カシ、ナラ、サクラなど。寺社仏閣で使われ、建築から1000年以上経った今でも、強度を維持しています。

 

POINT:01 紫外線による色の変化

木製品は日焼けすると元々の色より濃くなったり、薄くなったりと、素材によって違った変化が表れます。これがいわゆる経年変化です。例えば模様替えや配置換えで家具をずらしてみると「陽に当たっていない部分と全然色が違う!」と初めて家具の日焼けを意識する方も決して少なくはありません。また成分が変質して、色や艶に変化が現れる樹種も多く見られます。

 

POINT:02 乾燥による割れや収縮

木製家具は製品に仕上げる前に、しっかりと乾燥させてから加工することになります。また天板の裏側など確認するとひび割れや反りを防止するために吸い付き桟や金物を取り付けるなど工夫を施しています。

購入後は表面を保護するためのオイル、ワックスやみつ蝋を塗っておくのがベストです。長い目でみると、塗るのと塗らないのでは、紫外線ダメージを受ける量に差がでてきます。家具の仕上げはメンテナンス方法も考慮して選んでください。

 


日光に当たらないと免疫力が低下したり、メンタルが不調になったりと、人間にとってかかせない光。特に朝早い時間帯の日光浴は身体と気持ちを整える効果もあります。それは、インテリアの視点から見ても同じ。豊かな気持ちになって生活するという視点で考えると、日光の果たす役割は大きいと感じています。紫外線は、太陽からの光の内で、目に見える可視光線より波長が短い、目に見えない光。浴び過ぎは禁物ですが、影響も意識して対策をしながらお付き合いすることが大切です。つまり、快適な空間で自分自身が健康に過ごす為には、日光と上手く付き合っていくこと。日差しが強い季節は紫外線を意識しながら過ごしてくださいね。

 

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TRES THE SOFA TAILOR kyoto
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