ソファカバーができるまで
- 京都店
6月7日のブログで、ソファカバーを季節に合わせて、
衣替えした例をご紹介いたしました。
本日は、せっかくですので、新しいカバーができあがるまでの
工程をご紹介いたします。
TRESのソファカバー用ファブリックは、すべてイタリアから
輸入しており在庫しています。
そのため、ご注文頂いたらすぐに製作にとりかかることが
できるのです。
TRESの在庫生地は、160種類600色。
倉庫にはソファカバーに加工される、
たくさんの生地が積み上がっています。
起毛加工された生地でグレードの高いものは、
反物が接地して生地の毛つぶれが起こらないよう、
イタリアを出荷するときから段ボール内で反物を浮かせる
梱包状態になっています。
それをユーモアの効いたイラストで段ボール側面に描いてあります。
裁断する生地は均等に延反します（生地を裁断台の上に広げます）。
目的はしわを伸ばしたり、巻いている状態で発生した
テンション（引張応力）を開放して、芯に巻きつける前の
自然な状態に戻すためです。
この時、合わせて布キズチェックも行います。
裁断するためにはカバーのパーツの型紙を布の上に置いて、
その周りを正確に切っていきます。これぞ職人技です。
効率を求めて、元々大量生産用だった自動裁断機を受注生産の
１枚切り用に改良した最先端のＣＡＤと連動したマシンも採用しています。
しかし、人間の手の微妙なさじ加減が必要な生地も多く、
このように手で裁断することのほうが多いのです。
重りの位置を変えたり、ときにはチャコペンシルで印を
つけたりしながら、鋏を入れていきます。
裁断の終わったカバーは、さらに下の階の縫製場へはこばれます。
まずは裁断した生地のすべてのバーツの全周をロックミシンで縫いあげます。
これはパーツロックと呼ばれていてアパレルの業界でも高級な製品に
採用されている補強の代表的な手法です。
これを施すことによってほつれ等はすべて防ぐことができて、
製品の強度も格段に上がります。
さらに、TRESでは絶対に周囲の糸がほつれない2本針4本糸の
ミシンを採用。これによりしっかりと縁をかがって布が
ほつれないようにしているのです。
通常の高級品用の一般的なミシンは1本針に3本糸を使っています。
ロック縫製の外周に使われている糸は伸縮性のあるウーリー糸。
生地に食い込んで引っかかってほつれたりするのを防ぐ効果があります。
一番大事な本縫いです。立体的に裁断したものを熟練の職人技で
パーツ同士の縫う距離を印間の距離を合わせながら丈夫な糸で
縫い合わせていきます。
２０年～３０年使ってもびくともしないような強度を目指して
すごいスピードで縫います。
さらに強度が必要なところは意匠性アップになるステッチという
補強縫いやファスナーの終点部の補強などに使われるｶﾝ止め縫い
（閂【カンヌキ止めともいいます】”閂”の字と同じように
一の字に縫い付ける）を行います。
ソファメンテナンスをする際、クッションを取り出すために
縁の部分に一番負荷がかかります。
そのため、その部分には特にしっかり補強を施します。
これにて、カバーが完成致しました！
お客様のお手元に届くまで、もう少しですね。
カバーは肌にふれるものですので、各工程で合計３回以上
念入りに検針をして、梱包します。
こうして手をかけて作ったカバーが、お手元に届くことになるのです。
TRESソファユーザーさんで、そろそろカバーを新しくしてみようかな、
というお客様は、ぜひご相談くださいね。
ソファ専門店トレスでは
お客様お一人お一人のご要望に合わせてソファや
ソファ周りの商品をお作りいたします。
是非一度
ソファ専門店トレスザソファテーラーでご体感下さい。
TRES THE SOFA TAILOR kyoto
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